松の剪定の基本 本格的の少し手前
まあ、とにもかくにも時間と手間と枯れてしまうリスクを負いながら剪定するのが松です。
趣味ではなく実益のためにということであれば、剪定のための学校といったものがありますので、リタイア後にそういった学校へ行くというのもありかもしれません。
シルバー人材センターなどでも庭の剪定をやってくれますが、そういったところへリタイア後働いてみたい
というかたは間違いなく行かれるんだろうと思います。
私の場合は趣味のレベルを超えませんので、だからこそおもしろいとも言えます。
さて、私は庭師になりたいわけではありませんし、また庭師になることを勧めるというわけではありませんが、
面白いことはやはり面白いこととして紹介させてもらっています。
もちろん、これを機会に剪定できるものがあるようでしたらぜひトライしてみてください。
このサイトはやりたいと思ったことを後押しするための人たちのものですから。
そんな松ですが今回を最終回とします。
そもそも自分で剪定しても構わないような松をお持ちの人など極少数ですので、
結構大変なんだなということだけを知っていただければ十分です。
これまで松の剪定には時間がかかるという話をしてきました。
ちょっとしたものを剪定するにも時間がかかることも紹介しました。
しかし、実際の松の剪定は、これまでの話以上に大変であり、時間がかかります。
剪定前の松と剪定後の松の写真をみてください。
この程度のものでゆうに16時間ほどかかっています。
16時間と一言でいいますけど、かなりの時間です。
一日2時間やっても8日間もかかります。
なぜ実際はもっと大変かといいますと、脚立(きゃたつ)を使って剪定を行うケースが多いからです。
盆栽とちがって、多くは自分の背丈では届かないものが多いです。
ここでつかっている脚立も3mの高さがあります。
3mといいますと2階の高さです。
松は平たんなところに植えられていませんので、脚立そのものもどこにでも立てられるわけではありません。
1番上のほうに足をかけて、脚立が倒れたり、または落ちてしまったら大けがの可能性も十分にあります。
2階から落ちたと考えたらわかりやすいでしょう。
ちょっと上がって、そこで切って下におりて来られるならそれほど危険でもないでしょうけど、
何時間単位でそこにいて切るわけですから、万が一脚立が倒れるとか、足を踏み外すとかでも大丈夫なようにしながら
剪定する必要があります。
そのため長時間ですと、集中力が切れてきて危ないので、一度にやらないようにもします。
庭師のかたでも剪定中に高所から落ちて大けがをしたり亡くなったりすることがあります。
庭師のかたは、ここにあるような脚立をひとつだけ使ってといったことは実際はしません。
脚立を複数使って、板をかけて、そこに腰をおろして剪定します。
安定した状態でゆっくりと剪定するわけです。マンション工事の足場を想像してもらえるとよいかもしれません。
私の場合は、上のほうをやるときは、折れないであろう松の枝をつかみながら剪定しています。
落ちて大けがしたら大変ですので。
このクラスになると、
時間と手間がかかるだけでなく、枯れてしまうリスクに、落下するリスクもあります。
こういったリスクを考えますと、自分でやるなら、松は盆栽をいじる楽しみかたのほうがよいかもしれません。