松の剪定 その他
松の剪定の話は終わっていますが、ほんの少しだけ続きを書きます。
写真を見てください。これはご近所の松を2週間前に撮ったものです。
上部のほうが茶色くなっているのがお分かりでしょうか。
松の葉も他の木と同じように枯れると茶色になります。
松も葉の入れ替わりがおきますから、当然茶色の葉もまじります。
ところが、そのまた2週間前にはすべて緑色だったわけです。
つまり、自然に起こっていることではなく、これは松くい虫が松を枯らしていると考えられます。
事実、現在ではすべて茶色、つまり葉はすっかり枯れています。
これまでにお話したように、松は葉がないと枯れます。葉が全部枯れてしまった松はどうなるかおわかりでしょうか?そうです、松そのものが枯れることを意味しています。
この松は何十年もそこの庭にあったものですから実に悲しいことです。
松くい虫は葉が枯れはじめてからでは、ほとんど手遅れという松にとってはやっかいなものなのです。
松の害虫としてはこれ以外に松の葉を食べる虫もいますが、この松くい虫は昆虫のようなものではなく松の幹の中に入り込むものです。それゆえ、消毒薬を散布したらいなくなるといったものではありません。
松くい虫そのものは自力で他の松に移るということができません。そのため、一部の昆虫に寄生してその昆虫が移動することでひろがります。そのため、媒介する昆虫が来ないようにするといったことが行われたり、樹木に穴をあけてそこに薬を注入するといったことも行われます。
また松は病気にかかることがあります。
このように、松を維持するには、剪定はもちろんのこと、消毒なども行い害虫予防をすることが必要となります。
どちらにしても松を維持するのは大変ということです。