回し蹴りは難しい
空手教室ではありませんので、空手について詳しく書いたところで仕方ないのですけど、よしこれからやってみるぞというかたのためにもう少し続けます。
空手は足と手を使って攻撃しますが、足は手の3倍のパワーを持っていますので、足技を決めることはかなり重要となります。
しかし、誰でもおわかりのとおり、足と手ではその速度と動きに大きな違いがでます。足はパワーはあるけれども、高速にそして思ったところにあてるのは手ほどは簡単ではありません。
そのため、足技をいかにマスターできているかがその人の強さでもあります。
フルコンの試合を見られたらよくわかりますが、決め技はすべて足技です。
頭を足でまともに蹴られるとどうなるかおわかりかと思います。間違いなくそのまま倒れます。
その蹴りですが、種類としては、前蹴り、回し蹴り、後蹴りの3つが基本としてあります。
そして回し蹴りには、上段(頭部)中段(横腹)下段(太もも)がさらに基本としてあります。
私も「中段回し蹴り」を基本中の基本としてすぐに稽古させられましたが、これがなかなか出来ないんです。
これは横の動きだからです。
もう少し詳しく話をしますと、中段回し蹴りを考えたときに、例えば右足を下側から上げて相手の左横腹にあてるでは意味ないのがお分かりでしょうか。斜めにあてる感じです。
これは力が分散しますので、当てられてもまったく痛くもありません。
数学のベクトルで考えればよくわかります。
ではどうするかということになりますが、まずはじめに足を折りたたんだ形で体の真横に持ち上げます。
そして、相手の横腹に向かって蹴るわけですが、それだけではパワーが伝えにくく、足を蹴りだすだけではなく腰を入れて(つまり腰を回転させて)蹴りこむことになります。
こう言ってみてもさっぱり何のことかわからないかもしれません。かくいう私もDVD付教則本を見て、書いてあることも言っていることもまったくわからなかった経験がありますので。
蹴るだけならばまだやれるかもしれませんが、実際はガードが必要ですので、
攻撃をするときは力を入れるわけですから、ばてないために気合いを入れることも大切です。
さてまとめます。中段回し蹴りという基本中の基本を行うには、
1.蹴る前に足を真横にあげる
2.蹴りだすときには足だけでなく腰を回す(蹴り足側の手を振り下ろす)
3.反対の手で自分の顔面をガードする
4.当てる瞬間に気合いをいれる
5.当てたらすぐに足を元に戻して次の攻撃に備える
これだけのことを一度に出来るのかと言えば、そう簡単にできそうにない気がするかと思いますし、実際よっぽどセンスのある人を除いて、私のような人は出来るまで稽古するしかありません。
ただ非常に大切なこととして言えることは必ず出来るようになります。