やり直しの英語 その86 英会話学校はピアノと同じように成果を確認してもらうところ
東京外大の元学長の小川芳男の本を読んで、英語学習について、考えさせられるというよりは
やはりそうかということのほうが多く、かなりためになりました。
ネット上で誰かが英語はこうやって学習すればいいと言ってるから、たぶんそうなのかなと思うものの、経験上たぶんそうじゃないような気がする
と私自身が思っていたことがいくつもあります。
その代表的なものとしては、いきなりこれだけやっただけで、こんなに英語が出来るようになったは、まったくもって信じていません。
それは事実なんでしょうけど、それを始める前にある程度勉強していたからこそ、実現できた話のはずだという意見でした。
小川さんの本を読んで、それは単に私がそう思っただけではなく、学者の観点からみてもそうなるはずと
自信を持ったしだいです。
ここについては、自転車の例が一番わかりやすかったです。
自転車に一度乗れた人は、だいぶブランクがあったとしても、それほど苦労することなくまた自転車にのれる。
まさにここです。小川さんの著書によって、やっぱりそういうことなんだと自信がついた感じです。
最後のほうには、英語学校の話が出ていました。
英語は音声をともなっているため、独学では基本的には無理なものであり、誰かに間違っていないかどうか確かめてもらう必要がある。
そのためには、ピアノの稽古と同じように、やれたことが間違っていないかどうか確かめてもらう必要がある。
あと、外国人講師についても話が出ていました。彼らは英語を話せるのは当たり前だけど、教育者として日本人に教えることができるかと
なると、そういう人はほとんどいない。
そのため、日本人講師の人のほうがいいだろうと。
以前は外国人に教えてもらっていましたが、なんか得るものが少ないんです。
間違いは正してくれますが、だいたい合ってたときは、時間の関係もあって、そのままにされて
終わりです。
結果として、外国人と話す機会をもらっていたというそこ1点しかなかったように思います。
毎日外国人と話すことが出来るのであればいいでしょうけど、そんな1週間にちょっとだけ話て、英語が出来るわけがありません。
このあたりの、なんとなく思っていたことをずばり指摘してくれるので英語学習の指南書としてはとてもいい書籍です。
小川さんはラジオ英会話も担当されていたことがあるそうなんですけど、興味深い話をされていました。
まず、ラジオ英会話と続けて聞くなんてことが出来るのはほんと少ないはずだと。
無理でしょう。
モチベーションが続かないです。
あるとしたら、3カ月後に海外出張だとかの短期目標があったときだけでしょう。
ラジオ英会話を聞き続けるそのことは学者レベルのかたですら難しいと判断されているわけです。
ということは続けて聞けている人は、なかなかの人間だということになります。
私は聞き続けているので、なんか自信がつきます。それぐらいはやらないとと思っているだけなわけですが、
実は相当ハードルが高いことを私はやっているということですから。
毎日15分のラジオ英会話を聞くことができないのが普通の人間だというわけですから、小川さんは、そういう人をうまくみちびいていくのが
教育者だと言われています。
ここまで考えますと、外国人に我々を導いてもらうのはかなり難しいことであり、またそのようなことが出来る人は少ないというのは
かなり納得できます。
やりなおし英語として、はじめた英語学習ですけど、ちっとも思ったように伸びないので、これはダメだなやっぱりと思っていた気分を
小川さんは見事にひっくり返してくれました。
逆に自信ついちゃいました。