シニアになる前にやっておいたほうがいいこと リスキリンングは果たして可能だろうか
リスキルという言葉が巷でよく言われていますけど、これは今に始まったことではない、中高年社員の
再教育のことだというのはよくご存じかと思います。
これまでは、ほとんど行われていなかったスキルチェンジ教育を企業が人材育成戦略の一貫としてやると
公言しはじめたわけです。
このように聞くと内外ともに企業の前向きな姿勢として好感度は高いものです。
私自身、リスキルを行うはとてもいいことで積極的にやってもらいたいと正直思いますが、
果たしてそれでスキルチェンジすることは可能なのでしょうか。
私のみたてでは、ほぼ無理だろうと考えています。
そもそも、リスキリングの対象者は個人のスキルが時代についていけず世間で通用しなくなった人です。
つまり会社では将来的にほとんど必要ないというスキルしかもっていない人です。
多くはディジタル化についていけなかった人だろうと推測されます。
しかも年齢からすると昭和世代の人たちです。
役職定年で役職を外されて、仕事を頼む人がいなくなったとき、自分の無能さを感じることは多いかと思います。
そこで部署異動をお願いしたり、または退職という選択肢をとろうとしますが、
その部署で使えないと言われて、他の仕事で使ってもらえるわけがありません。
転職などもってのほかです。
そこで、リスキリングによって、部署を異動してもらったり、場合によっては転職といった
ことをスムーズに行えるようにしようということになります。
しかし、このシリーズをすでに読まれているかたには、そんなうまくいくはずがないだろうと
思われるかと思います。
ここで私が主張していることは、会社に依存しなくなっても、いきいきとして過ごしていくことが出来るように、
まさに個人のスキルをとにかく早め早めに見つけて磨いていくことです。
意識もそこに向けて変えていく必要があります。
ここでは誰にでも出来るものの、決して簡単ではないことを私なりに紹介していますが
それがビジネスとしてやらないといけないとなると困難さは数倍になるかと思います。
経費がかかりますので延長などはあり得ません。しかも活躍するために残されている時間はさほどないため、
タイムリミットがありながらも、一定の成果をさっさと出す必要があります。
シニアになってくると服装だけでもだらけてしまう話をしましたが、そんな人たちが
入社3年目ぐらいの人たちと同じ土俵で仕事が出来るようになるでしょうか。
さらに若い人に対して横柄な態度を平気でとってきたであろう人が、その中に入って
うまくやっていくことができるでしょうか。
やはり遅すぎるわけです。
しかし、まったくの不可能というわけではないと思います。
ただし、これまでもっていたであろう社内のプライドはすべて捨てて、さらに
横柄な態度をとってきたであろう、例えば若い人たちと同じ目線で行動できることが
出来たとしたら可能性はあるだろうと考えます。
さあそれが果たして出来るでしょうか。
そこにすべてがかかっているような気がします。
厳しい社会になってきたなと個人的に思いますが、そこを避けて通れないとしたら
やはりそこは挑戦していくしかないでしょう。