はじめての演劇 その7 お題を使っての即興劇
もともとの劇団経験がないため、相変わらず稽古はどれも私にとっては新鮮に感じます。
私などではとても思いつかないような稽古をさせてくれます。
今回の稽古ではこういうものでした。
2人ペアを作って、ひとりがある発言をしたら、相手がある発言でしめるというものです。
もう少し具体的にいいますと、こんな感じでした。
「お兄さん、すごいですね」
「お前のほうがうらやましいよ」
普通考えるならば、これは兄弟の会話で、弟がお兄ちゃんすごいと言えば、
兄が最後に、いやいや、そんなことはない。
それが出来るお前のほうがうらやましいよと締める。
これをどんな話にして、どんな感じで進めるのかなどが即興劇となります。
これを順番にやっていくわけです。
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どうやって全体をすすめるか、また、配役はどうするか、どんな感じでやるかを
2,3分で打ち合わせて、それからスタートさせます。
私の相手のかたは、劇団経験をおもちで、何かと研究もされていますので、相手のかたに
全体をお任せしたって感じです。
打ち合わせた内容としては、ベテラン刑事を私がやって、相手の女性が新人同僚ってことになります。
ここでいうお兄さんは、そこのお兄さんというお兄さんであって、本当の兄弟ではないという設定です。
それで事件を絡めていくわけですけど、全体のリードは相手のかたがやっていきますので、
私としてはその話に載せていくようにします。
話すのは、ものの2分ぐらいです。
難事件を次々に解決したベテラン刑事ですが、一家惨殺という未解決凶悪犯罪に話がうつっていき、
最後に、その事件で生き残った娘が実は彼女だったみたいな話になっていきます。
自分が役になりきって話をするわけですけど、やってるほうとしてはかなり面白いです。
劇団の稽古と、会社での何かのグループワークと比べてみるとおもしろいです。
もちろん、やる内容は全く違いますけど、劇団の場合は、こうしましょうと決めたら、それに向かって
出来る出来ない関係なくやろうとします。
意見を出し合う必要があるわけですけど、それもああしよう、こうしよう、これは私がしましょうとか
さっさと決めていきます。私がやる、いや俺だみたいな小学生のノリに近いものがあります。
これが会社なんかのグループワークですと、こうしようああしようでまず時間がかかります。
さっさと出来るときは、全体をひっぱる力のある人がそこに参加しているときです。
そうでないときは、決定をすること自身に時間がかかります。
それで実際のワークになると、自信あるなしが見え隠れしてきます。
まあいえば、こんなこと言わないほうがいいとか、恥ずかしくて言えないとかそういった大人の気持ちが
出てくるからです。
劇団と会社とを同一視して比べるのは無理がありませんかと言われそうですけど、劇団なんかのノリを
会社でも使えるようにすると、結構活気が出てくるんじゃないかなって思います。