歴史小説をいまさらながら読んで歴史本を読む気になってきました
今頃ですかと言われそうなぐらい遅いタイミングですけど、歴史小説を読んだために
少なくとも自国の日本について常識と言われているぐらいには歴史を知ろうと思いました。
歴史については書籍として読んでないわけではありませんが、書籍は個人の主観で選びますから、
なんといっても偏ってます。
現在読んでいる本はどれも自分の選んだ本ではりません。
小説は夏目漱石を筆頭として、それなりに読んできましたが、どうしても歴史小説は
読む気がしませんでした。
面白いのは十分に理解できるものの、歴史を元にしているためか長編が多く
推理小説のように展開が速いため漫画本のように読めてしまい
あとに残りにくい感じがしていたからです。
そういった気持ちがあり読んでおらず、今になって読むことになりました。
人気のある本ですので、それはもう予想どおりぐいぐい読めてしまいますから
面白いんですけど、自分が本を読めなくなるまでに残されている時間を考えると
やはり後回しにしたほうがよさそうです。
しかし、歴史小説のおかげで、歴史そのものに興味を持ったのと、これは
本来知っておかないといけない教養のジャンルのものだなと感じたわけです。
教科書にしっかりと書いてあるぐらいのことは当然ですが、
教科書ではあえて教えない近代以降について、深く知っておいたほうがよいかなと考えています。
歴史を勉強することは現在の状況を客観的に評価するために必要だと言われていて、確かにそのとおりです。
その中だけで生きてきた人が、過去を知らずして現代をいい悪いという判断など出来るわけがありません。
とはいえ、私含めてかなりの人が、そこまでの危機感をもってまでは考えてはいないかと思います。
その現代の状況を考えるときに、戦国時代の話を読んでもほとんど参考にならないでしょうから
近代史以降が大切かなと考えます。
たまたま読んだのは幕末を扱った司馬遼太郎「燃ゆる剣」と戦国時代の女性を描いた三浦綾子の「ガラシャ夫人」
です。
伝説なのか真実なのかはっきりしていないところも脚注かのように補足せれていますが、それを除いても話が怖すぎます。
ドラマや映画ですと、生々しいところや人間の業にあたるところは一切出てきませんが、
小説では創作しているところはもちろんありますけど、文献などではっきりしている事実はしっかりと描写されます。
偉人伝として出てくるような人も、これらの本を読むとまったくそうは思えなくなります。
時代がそうだったと言われればそうかもしれませんが、どうなんでしょう。
私が読んだその2冊だけで歴史という意味で振り返りますと、
安土桃山時代はおおよそ今から450年前、幕末つまり明治元年は約150年前。
450年前は武将同志が闘うだけでなく、負けた家は女子供関係なしに関係者全員斬首に焼き殺される世界。
150年前は刀や鉄砲を使って尊王攘夷をめぐっての殺し合い。
国内だけの話ですから、いまでいう内戦ということになるのでしょうか。
そして世界大戦に参加していくわけですけど、第二次世界大戦が終わってからまだ80年もたっていません。
80年前は世界レベルで人間同士の殺し合いをしていたわけですから、こわいですねえ。
人生100年。長い人生です。今から老後に向けて気にしましょうということですけど、
それから考えると80年前はそれほどの昔ではありません。
少なくとも、現代の日本はあきらかにそのころよりは安全で住みやすい時代であるというのだけは理解できます。
勝手によくなったわけでもなく、多くの人の努力によってよくなったはずです。
そういう人たちの功績を今一度勉強して知ることは、さらによい日本になっていくのに必要だろうと思います。