礼儀を大切にするは武道だけだと思っていたが、高校野球でも同じだった。
再三話を出しているひとつに、礼というものがあります。
礼儀とかいうものと同じです。
空手の場合は道場訓というものが必ずあり、道場によっては稽古する部屋に
それらを書いたものを壁にかかげていたりします。
木で作った立派なものがあったりします。
私がお世話になっている道場の道場訓は以下のとおりです。
入門したころはもう少し数が多かったように思いますが、今はこの3つになっています。
道場訓
一、空手は礼に始まり礼に終わる
一、空手は喧嘩の道具に非ず身を守り己を磨く為のもの也
一、空手の修行は継続を必要とし稽古を怠れば全て無に戻る
とにかく礼が大切だというわけです。
何に対して礼をつくすかですが、空手そのものと、師範と、先輩と、そして後輩です。
ここで空手そのものと書きましたた、これはどのようにそのことを自分から表現するかといいますと
稽古をさせてもらった道場そのものに敬意を払うわけです。
具体的には稽古場に対して、入室するときも退室するときも十字を切って挨拶をします。
道場の稽古にきている場合は当然ですが、武道場を借りて自主トレをするときも
同じです。
空手に限らず、私の知っている武道ではどこも同じでした。
今は2023年の夏の高校野球をやっています。
地元出場校の試合を見ていたわけですが、試合が終わり両チームがロッカールームへと引き上げていくわけですけど、
全員ではありませんでしたが、甲子園のグランドに軽く一礼をしてから引き上げていく高校生がいました。
野球も、甲子園に出場するぐらいの強豪チームですと、普段の挨拶から礼については相当やらされているはずです。
試合前も試合後も何回か挨拶しますので、挨拶としては基本十分やっているわけです。
しかし、負けても勝っても、ああやって、グランドを離れる直前に一礼してから引き上げる彼らこそ
礼を無理やり押し付けられたわけではなくて、すでに礼が備わっている高校生なんだろうと思います。
監督から必ずこうしろよと言われているのなら、全員一礼するはずですけど、
そうではありません。自然にそういう行動が出来たのでしょう。
私もはじめからそういうのが出来たわけではなくて、空手に入門して何度もやらされているうちに
身に付いてきたものです。
高校生ですでにそれが出来るとは、それは激しく厳しいしつけといいますか、そういったものが
叩き込まれているんだろうなと感動というよりは感心しました。
礼が自然に出来た高校生の皆さんは、そのまま野球で大成できるかどうかはわかりませんが、
これからは、素晴らしい人生がまっているであろうことは間違いないと思います。
礼が自然に出来るは、強力な武器を持っているのと同じです。
周りがその人をほうっておくことはありません。
自分だけで出来ないことも皆さんが協力してくれることでしょう。