やりなおしの英語 その155 昔のラジオ英会話は難しくて挫折した人が多かったのではと推測されます
身内が30年ほど前から買っていたラジオ英会話の教科書が大量に残っていたので
捨てる前にスキットを読んで大切なところだけノートに書き写すという作業をやっています。
6冊ぐらいやってみてわかったことは、昔のラジオ英会話は難しいということです。
現在のラジオ英会話は大西先生ですが、それに比べるとはるかに難しいです。
ではどこが難しいかですが、構文がやたら難しいとか英単語がどれもやたら難しいということではありません。
外国人同士が話しているというシチュエーションは同じですけど、扱っている内容が海外にいないと
知らないでしょ、わからないでしょといったことが、昔の英会話講座にはよく出てきます。
海外ではこういったことなんだよという解説書が英語で書かれているといった感じです。
まず、ここは無理があります。イメージしにくいわけです。英会話の全体の流れが。
ビジネス英会話ではそういった海外の知識も含めて英語を学んでくださいというスタンスなので
それはそれでいいですし、受講生はそれなりに英語力をお持ちのかたでないと、ついていけないはずです。
聞いているだけだとスキットの全訳もありませんし。要所しか説明しません。
ビジネス英会話では、そういうのが丁度いいと思う人が受講すればいいわけです。
ラジオ英会話の趣旨はそっちじゃないと思われます。
スキットの全訳もありますし、説明もボキャブラリーもしっかりあります。
大切な文章の応用なども何度もやります。
丁寧な説明があるわけですから、しっかりと全文学んでほしいという意図があると思われます。
とすれば、海外の知識をあまりいれられると、英語そのもののほうに注力できなくなります。
そうかあ、そういうことがあるのかあ勉強になったという人もおられるとは思いますが
多くの人はそこまで勉強がまわっていないはずです。
海外における人種差別の話もかなり出てきますが、英語学習としてこういうことも外国人とやりとり出来るようになる
というのを目標としていたとしたら、かなりきついです。
基本単語に基本文形、そして慣用表現だけを使えるようになりたいという人が
大半だろうと思われます。
それだけきっちりつかんでいれば、かなりの会話は成立するはずです。
多くの言い回しを提示されても、間違いなく覚えられませんし、そもそも使えません。
じゃあ、大西先生のは簡単だから、あれだったら楽勝かというと聞かれているかたなら
お分かりでしょうけど、そうもいきません。
大西先生のがその状態ですから、昔のは私が思うに、相当なかたが挫折したのではないでしょうか。
海外のかたと、昔のラジオ英会話に出ているような内容で会話したことを私は一度もありません。
そのような局面には遭遇してこなかったということになります。
過去のラジオ英会話を読み直している私としては、やはりこのレベルの英会話ができるようになるのを
臨むのは次のステップでよくて、まずは大西先生のラジオ英会話が気持ちよく頭の中にはいってくる
ようになるを目指したほうが無理なくていいのではと思われます。
とはいえ、私は大量の過去の教科書を読み続けることになりますので、読み終えたら
また別の感想がでてくるかもしれません。