シニアになる前にやっておいたほうがいいこと 出来るものは自分でやってみる不動産登記の実際
相続による所有権移転登記は自分で不動産登記をやれる数少ないチャンスですが、相続があってはじめてですから
そう誰でも出来るわけではありませんし、そもそもそのチャンスが来ても年齢的にわざわざやる気力を失っているかもしれません。
こちらの登記のチャンスはほとんどないでしょうけどもしやるチャンスが訪れたらという前提で簡単に説明します。
全体の流れとしては、相続を原因としていますので、そもそも所有権を相続する権利があるのかからはじまります。
そのために、相続人の確定からはじめないといけません。公正証書遺言などがあればまったく問題なくできますが、
多くの人は、遺言を書いてはいません。書いたとしても公正証書遺言にまでしていないでしょう。
これは結構手数料もかかるからです。
そんなよくある状態であることを想定しますと、被相続人の戸籍のあるところに依頼して、よく取得する戸籍謄本ではなくて、
出生から死亡にいたるまでの情報をすべてとりよせないといけません。
これは意外に面倒です。
そのあと、相続人が遺産分割を行って、その不動産(自宅ですね)を例えば配偶者、子供とか
が相続したという書類を作ります。
遺産分割の書類をすでに作っていればこれも必要のない作業ですが、ここでの例は
そういうのではなくて、書類を作っていなかったという場合です。
弁護士などに関わってもらっていない場合です。
相続人全員の同意が必要ですから、そのような書類になります。
これらの書類がもれなく集められたら、ようやく、所有権移転登記の申請書をつくって、書類とともに提出します。
こういうことを独力でやる人はまあいませんので、ネットをみたところで、正確な情報はみつかりません。
それではどうするんだとなりますが、法務局には予約制で相談をしてくれるサービスがあります。
ここを使うしかありませんし、そこで説明をうけて、その指示に従って処理を進ねる以外ほぼ無理と考えていいと思います。
私自身は不動産系の資格をもっていますから、不動産登記の基本であるとか謄本の見方であるとか
そいう基本知識はあります。
また法務局のホームページには、こういうふうにすればいいとか親切にやり方なども載せてくれています。
しかし、その程度の知識や説明ではほとんど無理と考えてください。
なぜかといいますと、書類ひとつにしても、知ってる知識と実際の書類とが一致しません。
基本知識はもっていても、実務知識はもっていません。
そのために、自力ではすすめなくなります。
その相談ですが、非常に親切にアドバイスやら、こうするんだよとかを教えてくれます。
ただ、残念ながら、今のご時世はコロナの関係で、対面での説明はなく電話での説明となります。
そのため、書類を指さして、ここに書いてますとか、そういう説明が簡単にしてもらえません。
よって、どうなるかといいますと、電話での説明を受けるだけ受けて、(一回20分です)これでいけそうだなとなると
窓口に提出しにいきます。
そこは対面ですから書類やらのチェックを行い、抜け落ちているところなどは直接指示してくれます。
それだけで済まないときは、出直すということになります。
法務局には、電話相談をやっていることもあって、それほど人が詰めかけているわけではありませんので、
朝早くから行かれると、修正や加筆がその場でやれて、別の日に出直さなくても済むかもしれません。
もし、そのようなチャンスがあれば、自分でやってみてください。
人生でそのようなチャンスは1度訪れるかどうかぐらいですので。