絵画 卒業展を見せてもらって刺激を受けた
アートの専門学校の卒業展に行かせてもらう機会があり見てきました。
行かせてもらったクラスはダブルスクールや社会人といった本業を別に持っているかたです。
時間がそもそも簡単に確保できないでしょうから通学ひとつも大変だっただろうと思います。
そんな時間のない皆さんの総仕上げの作品展ですが、面白いなと思ったのは、展覧会にいって
絵を見て回るのとは違い、思い切った主張がそれぞれの作品に出ています。
有名な画家の展覧会、例えば日本では特に人気のある印象派展とかですと、
印象派の画家の作品が並んでいて、これって何?って考えるような作品は
1枚もありません。
この絵も素敵だけど、こっちの絵なんかもいいなです。
しかし、学生のクリエータはそれぞれの主張をそれぞれのかたちで表現しますので、大胆といいますか、
こんな作品もありなんだといった具合です。
私の知っているかたは、絵画そのものでしたので、ごく普通に見せていただきましたが、
説明を簡単にしてもらったには、やはり相当な腕前といいますか才能といいますか
こういう人でないとプロにはなれないんだというレベルに見えました。
ピカソの絵は多くの人が知っておられるかと思いますが、絵の深さを知らないと
なんだ、子供が適当に書いた絵にすら見えます。
有名なゲルニカなどもそうです。
そんなピカソはデッサンも多く残していますが、その美しさは見事です。
知り合いの方のデッサンも作品として展示されていましたが、それは一筆だそうです。
そう聞いた瞬間に、こういうのを才能というのかなと思ったりしました。
訓練をすることによって、才能を才能として引き出すことになるといった印象でした。
「はじめてのデッサン」でもはじめてみましょうか。
でもデッサンは形になるのに結構訓練を必要とすることは容易に予想されますから
「はじめての水彩」ぐらいが合ってるかもしれません。
また検討したいところです。物理学者のファインマンはつまらない会議のときは、
誰かをノートにデッサンしていたというエピソードを著書の中で書いています。
このくだりはかなり気に入って、そうだ、つまらない会議のときは誰かをデッサンしてみようと
やってみたことがあります。
残念ながら、スキルがそれほどでもないため、出来上がりの絵はいまひとつというか、きっと周りは
誰をデッサンしたのかきっとわからないかと思います。
ここでうまい絵が描けていたら、そのことを知った人は、「ふざけるな!人の話を聞け」
というのか「うまいなあ。やるなあ」とほめるのかどちらでしょうか。
その人の心の広さが出るところでしょう。