音楽 モーツアルトのオペラを聞いてみてさらに感じたこと ドンジョバンニ

フィガロの結婚に続いて、ドンジョバンニを聞いてみました。
もっとも、こちらもCDのほうではなくて、先に公開されている動画のほうからです。

解説本についても、当然持っていますので、それを参照しながらです。

この間、フィガロの結婚をゆっくりと鑑賞してみると、演劇だとしたら、これは道徳的にどうなのという台本でした。
原作はさらにひどい内容になっていて、フィクションとはいえ、昔からこういった話は多かったんだろうなという印象です。
男女の話がやたらありながら、最後はハッピーという、そんなこと実際にはないよねです。

そして次はドンジョバンニです。
ドンファンが原作となっていますけど、これも話としては今となってはかなりひどい話です。
フィナーレについては女ったらしが地獄に落ちていくという感じですから、そこだけはなるほどです。

モーツアルトのオペラは魔笛以外は、貴族からの依頼で作曲していますから、貴族とはこういう世界だったということでしょうか。

今となっては、演劇だったら、そんな台本はないよねということになりますが、解説本などを読んでいきますと、
そもそもオペラ用の台本は原作があってもかなり削っているため、ストーリーとしては
完成度がかなり低くならざるを得ないということがわかってきます。

さらに、演出家によって、その内容が変化していくことにもなるようです。

曲は絶対的なものがありますので、変更などはされませんが、演出についてはある程度変更され
ていくということです。

よって、オペラを鑑賞している人は、そのシナリオについてどうのこうのというのは
どっちでもよくて、そのシナリオの中で演じるその人が、その場面でどういう思いなのかを曲を通じて表現をして
聴衆はそれを感じとるということになります。

なるほど。その作曲がモーツアルトであれば、超一流の芸術作品となるわけです。

しかし、これは深い世界です。演奏時間だけでも相当な時間になりますが、
1曲1曲に、どういう状況でどういう気持ちになっているのかを曲として聴いて、
演出家の演じさせる歌手の動きを曲以外の別の楽しみとする。

芸術要素がいたるところに入っているわけですから、鑑賞するほうも、
相当な感性をもっていないといけないような気がします。

もうしばらく、オペラ鑑賞を続けてみます。

ただ、言えることは、クラシックの初心者といいますか、これから楽しもうという人に
いきなりオペラはハードルが高いだろうなということは私の経験からも間違いなさそうです。

ちなみに私はベルディのオペラ「アイーダ」をローマの野外劇場で鑑賞したことがあります。ここだけ話すとすごいと思われるでしょうけど、クラシック音楽のクの字も知らない頃に名前だけ知っていたため、チケットをとってもらったわけです。
日本国内ではありませんので、字幕もないですから、何がどうなっているのかさっぱりのまま、しかも時差ぼけがとれないので、睡魔との闘いということで、今となっては本当にもったいないことをしたオペラ鑑賞でした。
一緒に付き合ってくれた友達は、完全に眠ってしまい、となりのイタリア人につつかれてました。そうですよね、イタリア人からしたら失礼この上ない態度です。

音楽

Posted by yannori