空手 これまでもっとも苦しかった組手が今一番楽しい
空手では一番きついのは組手です。
他の格闘技ですとスパーリングというやつになります。
人を相手にする場合は蹴りや拳などを相手に対して連続で繰り出すわけですが、この連続というのが非常にきついものだからです。
例えば、足を一度自分の顔ぐらいまで上げてみます。これだけできついってことはないです。ところが、続けて10回ほどそこそこのテンポで同じようにあげてみてください。
どうでしょうか、これでもそこそこ足にきませんか。
10回なんて1秒間隔では10秒程度です。 相手一人に対して1分ほど、足をあげたり、拳を打ったり、それも複雑にやるわけです。
1分もやればヘロヘロしはじめます。
それを組手は相手をかえて何人もまわすわけですから、10回はやることになります。
途中で抜けたくなります。
そんな組手ですが、コロナ禍になってからは、道場の稽古そのものが出来ませんでしたし、ようやく稽古が出来るようになっても
マスクをした状態で、組手はなしです。
組手はやりますが、距離をあけてやっているため、そう力を使うことはありません。
そんなこんなでもう3年ちかく、昔やっていた組手はあまりやらなくなっていました。
次にまさにやり直しの空手となりますが元の道場でもやるようになったところ、
人数が少ないため、組手を少しやることになりました。
今更組手はきついなと思いつつ、ところがですね、やりはじめると楽しくて仕方ないんです。
小学生相手に少年部ではやっていましたけど、一般部でははじめてだったので、
あんなにつらかったはずなのに、今はやれたことがうれしくて楽しいという感じです。
私自身は空手を楽しいと思ったことはたぶん1度もなかったかと思いますが、ここに来てはじめて楽しいと感じることが出来ました。
何十年もかかってようやく実は私は空手のことは好きみたいだということに気が付きました。