司馬遼太郎「花神」を読むと明治維新のことがかなりわかってきます。
貸してもらったため読んだ「燃ゆる剣」に続き「花神」も読み終わりました。
歴史小説というものを読んだことがなかったわけですけど、読んでみた感想としましては
今回は明治維新に関わる人たちがどういう人たちであったか、またどういう役目を
したのかなど歴史上の人物の役割とその性格と当時の環境だったりを知ることができます。
小説の場合は大河ドラマなどと違って、そう推測されるであろう根拠の資料なども
明示していますので人物像だけで進む小説とは違いある意味歴史本として取り扱うことが出来ます。
司馬遼太郎さんによって多くの幕末および維新の主要な人物がクローズアップされることになったのではないかと
思われます。偉人伝として世の中に発表されるほどの人はそうはいません。
しかし、彼の本では、よく知られている人物は当然として、多くの人に知られないままこの世から消えた人も
数多く出てきます。
偉人伝ですと小学生に読み聞かせるぐらいの内容ですから、すべてにヒーローヒロイン扱いです。
ところが歴史小説となりますと、そうはいきません。
事実としてわかっていることをすべて書き表しますので、長所ばかりではなく短所なども、
成功だけでなく失敗も書かれています。
私なども、お札に刷られるほどの人たちのことでも、うわべのことしか知らなかったため
なんか勉強したという気持ちになります。
ひとつだけ言えることは、私などがもしその時代にそしてその中にいたとしたら
すぐに切り殺されたかまたは、切腹に追い込まれた気がします。
その時代の偉人として残るには才能も必要ですけど、たぶんに運に大きく左右されているということもよくわかります。
才能と運の両方を持ち得ることは私の場合は無理ですから、花開くチャンスが仮にあったとしても
消えてなくなる運命だったことでしょう。
それにしても歴史というのは実に興味深いものだと思います。
歴史を今になって興味をもつはあまりにも遅い話ではありますが、知らないまま一生を終えるよりは
ずっといいことだと思うので、歴史小説をきっかけとしてそちらのほうにも自分を展開していこうと考えています。