はじめての演劇 その24 漫才をやることに
劇団員の皆さんで公演をすることになったものの、はじめての演劇をやる私などは
まったくもって無理な気がして公演では裏方を希望していました。
劇団員であるかぎりは、やはりキャストをやってみたいという気持ちは当然にあります。
しかし台本を読んでいる限りは、とてもではありませんが、これらのセリフを覚えるのはハードルが高く
また他のキャストと動きなどを合わせるための稽古を何度もやらないといけません。
覚えるだけでなく稽古の時間まで考えると個人的にはほぼ無理と判断したため、メインキャストをやってみたいかの
問い合わせに対しては、やりたくとも無理という答えをさせてもらいました。
ところが主催者はこれまでせっかく一緒にやってきたのだから、なんとか役をつけてあげたいと考えていたようでして
それが漫才ということになります。
漫才と劇団公演とどう結びつくかですが、それがたまたま結ぶつけれるのです。
メインキャストを中心にして、話がすすむわけですけど、キャスト全員が
芸人として出発したものの、売れないため、コンビを解散したりして
今にいたった人々です。
ある人はそのままYoutuberとして成功しようとしていたりします。
そんな芸人仲間がお祝いで久々にあつまったものの、
そこでは現在の話やら過去の話などが出て言い合いになったりするといった
話です。
このメインの話とは直接は関係ないわけですけど、かつてこんなふうに
漫才をやっていたというシーンをはじめと終わり、そして中間に挟み込むという
手法です。
この案の素晴らしいところは、漫才担当、つまり私ともうひとりですが、
この2人だけで稽古が成立するわけです。
つまり、稽古時間を皆さんと合わせなくてもよく、単独で時間も場所も
決められるということになります。
さっそく、一度やってみようということで、カラオケルームに行ってきました。
普段の稽古ですと、自分に関係しているところをずっとやれるわけではありません。
しかし、今回の場合はたった2人で稽古をすることになるのですから、ずっと自分の稽古に
集中できます。
これは有効な時間の使い方だと感心した次第です。
プロじゃないとはいえ、漫才をやるわけですけど、やってみてわかったことは
まず、セリフを覚えたとしても、動きを入れたりするとやはりセリフが
飛んでしまったりすることです。
覚えるだけでしたら、予測しながら考えながら出来るのですけど、
動きを入れると考える時間はないため、すっと出てこない箇所もあり
そこでつまってしまうということになります。
面白いですね。
お笑いのかただけでなく役者のかたは、そういったことをずっとやってきているわけですけど、
これをやりきるは才能がいるなと、もしそれほどの才能がなければ、ひたすら練習しかないなと
思った次第です。
元プロのかたに聞いたところ、ひたすら同じことを繰り返すことによって身に着けると言われてました。
空手や英語ともまったく同じです。
私も稽古をひたすらするしかないかなと考えています。
しかし、この年齢でアマチュアとはいえ漫才をやるとは思ってもみませんでした。